MENU

旧約聖書『創世記』について

当ページのリンクには広告が含まれています。

旧約聖書『創世記』は、聖書全体の冒頭を飾る書物であり、「モーセ五書」の最初に位置づけられています。

その内容は、世界の創造から人類の起源、イスラエル民族の始祖たちの物語までを描き、神と人間の関係や信仰の基盤を示す重要な書です。

以下にその概要を説明します。

目次

構成と内容

『創世記』は大きく2つの部分に分けられます。

1. 原初史(1章~11章)

この部分では、世界と人類の起源が描かれています。

天地創造(1~2章)

神が7日間で世界を創造し、光、天、海、大地、植物、星々、生物、人間(アダムとエバ)を造ったことが記されています。すべては「非常に良かった」とされました。

失楽園(3章)

アダムとエバが禁じられた「善悪の知識の木」の実を食べたことで罪を犯し、エデンの園から追放されます。これにより、人間に死と苦しみがもたらされました。

カインとアベル(4章)

アダムとエバの息子カインが弟アベルを殺害するという、人類最初の殺人が描かれています。

ノアの洪水(6~9章)

人類の罪深さに怒った神が大洪水を起こしますが、義人ノアとその家族だけが方舟によって救われ、新たな世界が始まります。

バベルの塔(11章)

人々が天まで届く塔を建てようとした際、神が言語を混乱させて人々を各地に散らした出来事です。

2. 族長史(12章~50章)

ここではイスラエル民族の祖先たちの物語が展開されます。

アブラハム(12~25章)

神がアブラハムを選び、「多くの国民の父」となるとの契約を結びます。彼は信仰によって神に従い、カナンへ移住します。

イサク(21~35章)

アブラハムの息子イサクは神との契約を引き継ぎます。彼の息子ヤコブとの物語も含まれます。

ヤコブ(27~36章)

ヤコブは神から「イスラエル」という名を与えられ、12部族の祖となります。

ヨセフ(37~50章)

ヤコブの息子ヨセフは兄弟に売られてエジプトへ渡りますが、その地で成功し、一家を救う役割を果たします。

主要テーマ

『創世記』には以下のような重要なテーマがあります。

  1. 創造と秩序: 神による世界創造と、その秩序ある設計。
  2. 罪と救済: 人間の罪深さと、それに対する神の裁きや恵み。
  3. 契約: 神と人間との関係性を示す契約(特にアブラハム契約)。
  4. 信仰と従順: 神への信仰による祝福。

宗教的意義

『創世記』は単なる歴史や神話ではなく、人間と神との関係性や信仰生活について深い洞察を与える宗教的文書です。

また、イスラエル民族だけでなく全人類への神の計画や救済意図も示されています。

このように、『創世記』はキリスト教やユダヤ教だけでなく、西洋文明全体に大きな影響を与えてきた重要な文献です。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次